Per san Valentino la primavera sta vicino.
こんにちは!立春とは言えまだまだ寒い2月、いかがお過ごしですか?クリスマスから1月にかけてのバカンスシーズンの名残を惜しみつつ、2013年も本格的にエンジンがかかってきました。昨年の「festa」に引き続き、今年は「dolce」をテーマにシエナからお便りしたいと思います!
さて、2月のイタリアは寒さがまだ厳しいながらも、謝肉祭にバレンタインデーにとホットな行事が目白押しです。華やかなカーニバルの仮装やバレンタインのロマンティックなプレゼントとともに欠かせない存在がdolci(お菓子)です。
カーニバルのお菓子は地方によって多種多様。その中でも有名なのが小麦粉、卵、砂糖で作った生地を焼いたり揚げたりして粉砂糖をまぶしたdolce。細長くギザギザの切り口が特徴です。通称chiacchiereと呼ばれる一方で地方ごとに名前が変わるのも大きな特徴として知られています。例えば、ジェノヴァやトリノなどではbugie、ローマやヴィテルボなどではfrappe、トスカーナではcenciやcrogettiやstruffoliの名で親しまれています。
このように地方ごとに変わる同義語はgeosinonimiと呼ばれ、豊かなイタリア語を彩る要素の一つになっています。特に生活に密着した言葉は地域によって異なる名前で呼ばれることが多く、チーズがcacioやformaggioとなったり、スイカがcocomeroやanguriaと名を変えたりします。
一方、ヴァレンタインデーのdolciに目を移してみると、こちらは日本のチョコレートのような「王道」はなく、クッキーやケーキなどのさまざまなdolciがプレゼントになっています。もともとはロマンティックなメッセージカードの交換に添えられていたdolciや花のプレゼント。イタリアでは一人ひとりのアイディアによるところが大きく、バラの花や宝石やデザートワインを贈るなど、恋人のハートを溶かすような思い思いの「甘いプレゼント」を選ぶようです。
2月は季節のお菓子をいただきながら、いつも以上に甘い生活が堪能できそうですね!
Buon Carnevale e buon san Valetino!
*当記事は2013年2月14日付けで、公益財団法人 日伊協会のサイトで紹介されています。