体験記:料理コース

名前 金定 勝美 (カネサダ カツミ) さん
コース名 料理コース
時期と期間 2008年10月21日から11月14日、4週間
シェフのルイーザと
  • 出発前のイタリア語学習

NHKラジオ講座、イタリア語

  • 留学を決めるまで

私は35年前、当時勤務していたローマの会社での駐在員生活を終え、東京転勤となり、その後、主に海外関連業務や旅行業務に就いたが、イタリアでの生活が忘れられず、特にイタリア料理には常に関心を抱いていた。2008年定年を迎え、ラジオ講座等でイタリア語に触れるたびに再度イタリア行きにチャレンジしたいという思いが強くなった。

  • シエナを選んだ理由

私のイタリア時代には、ミラノ、ヴエニス、フィレンツェ、ナポリ等主要都市あるいはその近郊の街をめぐる業務が多く、中古のフィアットが活躍したものだ。中でもシエナは

数回しか訪れたことがなかったが特に印象に残った中世の街であった。“トスカーナの伝統料理を学ぶ”と言うテーマに惹かれ、また趣味の水彩画、絵具のバーントシエナにあこがれ、日本の生活スケジュールも考慮、ダンテ校に留学をきめた。

  • 留学生活

イタリア生活の経験があったおかげで、ホームステイには問題なく親切な大家さんにも恵まれ、快適なシエナ滞在であった。入学前、滞在先からダンテ校まで地図を片手に歩いてみたが、坂道が多く必ずしも平面地図上の距離では時間は充てにできないことが印象的だった。

授業は毎朝10時に始まる。先生が当日の食材を持ってきてテーブル上に置きその日のメニュに沿って手順を説明、5~6名のメンバーで10~12名分の料理(前菜からデザートまで)を作る。先生は各テーブルを回ってそれぞれ指導。生きたイタリア語の会話を瞬時に理解しなければならなかったがそれが良い勉強だった。午後1時ころ、終了。隣接の食堂で赤白ワインとともに皆で会食。これが最高!至福のひとときが過ぎ、ほろ酔い気分で散策しながら帰宅。その日の復習、翌日の予習洗濯、炊事で厳しいときもあったが、今振り返って大変良い体験だったと思う。帰国後2年以上過ぎたがいまだに記憶が薄れない。

  • イタリア留学を終えて

イタリア料理はおくが深く(イタリア語もそうだが)どこまでもひきつけられてしまう。現在も月2回、日伊協会主催の講座、“リチェッタを読む”のコースに参加(黒1点だが、幸いテレビ講座の料理を担当されているトスカーナ料理の先生で内容的には、なじみがある。ダンテの講習での経験が大変参考になっている。語学力はさっぱり上達しないが料理内容が豊富になり、(一部食材は日本では入手できないが、)家族や仲間内では時々腕をふるい好評を博している。レストランを開かないか、と素人の友人はいうが今はまだその気はない。

留学時お世話になった先生方はお元気だろうか。リチェッタのプリント集を見る度にいろいろ思い出し、いつかまたあのダンテの調理室に行って見たいものだと思っている。

  • その他、エトセトラ
    • 近郊行きのバスの活用で安価に日帰り旅行ができたこと。(サンジェミニャーノ、アレツォ)
    • 朝晩必要なときは、バスターミナル近くのスーパーマーケット、コナードで価格をみながら少量の食材を購入。
    • 失敗したのは、期間中、ヨーロッパの夏時間から冬時間に変わった事を知らずに1時間早く登校したこと。
    • シエナの魅力は何と言っても、カンポ広場。マンジャの塔からのトスカーナの景色はすばらしかった。

その他思い出に枚挙がないが以上思い出すままかいてみました。

2011年2月27日  金 定

学校の仲間とキッチンにて
金定氏によるカンポ広場の水彩画
イタリア留学フェアにて金定氏にお手伝いいただきました。